国会議員に民意を伝えよう！

とはいえ、彼らは国政選挙の投票率が低迷を続けるなか（2017年の衆議院選53.68%、2019年の参議院選48.80%、）で選出されており、およそ半数の有権者からは選ばれていません。なかでも与党・自民党の2017年衆議院選の得票率は小選挙区で47.82%、比例代表で33.28%ですから、現在の国政や政権運営は、全有権者のおよそ4分の1の意向が色濃く反映されたものとなっています。

日本の公職選挙法では『最低投票率』についての規定がなく、極端に言えば投票率が1％でも、法律上その選挙は有効となり「投票に行かない99%」よりも「必ず投票に行く1%」が力を持つことになるため、『適任者がなく選べない』という意思表明としての棄権であっても、現行法が維持される以上、それはただ1%を利するだけとなります。

また、2016年夏の参議院選から18歳以上の選挙権が認められましたが、18才未満の国民は、後々国の政策の影響を受けることはあっても現時点で選挙権は持たないため、そもそも『国民』と『有権者』は数の上でイコールの関係にはならないことも忘れてはなりません。そのほか『一票の格差』問題などの不平等や、選挙制度改革の必要性はかねてから取り沙汰されているものの、なかなか是正されないのが現状です。

このように、選挙結果が国民全体の民意をバランスよく反映しているとは言い難い状況のなか、与党・自民党と安倍政権が、違憲の可能性が高い『集団的自衛権の行使』を認める安全保障法案（別名：戦争法案）を、野党の質疑に真正面から応じることなく数の力で強行採決するなど、国民不在の強引な国会運営を行っていることはもはや誰もが知るところです。

追記：▶ 2016.3.29 安保法制 施行 …依然として参議院・平和安全法制特別委員会（2015.9.17）における採決の不存在・議事録改ざんの疑念は払拭されていません。関連：参議院「安保特別委員会」の議決の不存在を再度確認し、委員会会議録の虚偽記載を非難する弁護士有志声明 - STOP! 「違憲の安保法制」(憲法研究者共同ブログ)

本来国民は、日本という国をどのように運営・維持・発展させていくのかについての多様な意見を、この710名の議員を通じて国会の場に反映させることが出来るのです。このことは、最高法規の日本国憲法が『国民主権（主権在民）』として保証しています。選挙へ出向き、確実に一票を投じることはもちろんのこと、その他にも日頃から政治をウオッチし、異論がある時には国民一人ひとりが議員に対して直接意見を表明することが、権力の暴走に歯止めをかけ、政治家に国民の代表としての役割を果たさせることに繋がります。以下の国会議員一覧リストを活用して、電話やFAX、メール送信、事務所訪問など、各々で声をあげましょう！